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Thursday, March 09, 2006

<お笑い吉本>スポーツ分野へ進出 総合エンタメ企業目指す

 お笑いが看板の芸能プロダクション、吉本興業がスポーツ関連分野への進出に力を入れている。プロスポーツチームや選手をサポートし、総合エンターテインメント企業を目指すという。その手法とは?【野島康祐】
 巨人から移籍した清原和博、大リーグから復帰の中村紀洋両選手の加入で注目のプロ野球オリックス・バファローズは、集客力アップのために吉本興業と結んだ業務契約が今年2年目を迎えた。10日には両選手らレギュラー級約10人と中村勝広監督が吉本新喜劇に出演し、オリックスのファン層拡大に努める。
 吉本所属のタレント、ハイヒール・モモコさんが先月19日に沖縄・宮古島のキャンプを訪ね、清原選手らに出演交渉した成果だ。チケット850枚は完売しており、どんなギャグが飛び出すのか注目が集まる。
 所属タレントを駆使したチームPRは、明石家さんまさんらを筆頭に約700人を擁する「お笑いの総合商社」にはお手のもの。水上晴司取締役は「近鉄球団がなくなった大阪を、何とかにぎやかにしたい」と話す。
 吉本はこのほかにも、02年から社会人ラグビーの雄、神戸製鋼と企業広告募集や集客の業務契約を結んでいる。その後もJリーグ1部のアルビレックス新潟やバスケットボールbjリーグのエベッサ大阪と同様の契約を結んだ。
 選手個人とは99年、米大リーグ・エンゼルスの長谷川滋利投手(当時)との契約が最初。オフシーズンのサイン会などのイベント手配、テレビやCMの出演交渉などを請け負い、昨季限りでの引退後も契約が続いている。
 現在、吉本と契約を結んでいるのは現役・引退選手合わせて20人以上。吉本側は契約の条件として「将来の夢を共有できる人」(東京制作部)を挙げており、今後も増やしていくという。
 02年に契約したオートバイの元世界グランプリレーサー、青木拓磨さん(32)は98年の事故で脊椎(せきつい)を損傷し、車いす生活を送る。現在は世界で最も過酷なラリーといわれる「パリダカ」にドライバーとしての参戦を目指し、吉本がスポンサーを募集中だ。
 米国でリハビリを続ける青木さんは「自分からレースを取ったら何も残らないし、挑戦する気持ちを持ち続けたい。非常に楽しい挑戦です」。
 吉本のスポーツ分野参入の道を開いたのは「お笑いもライブ(生)、スポーツもライブ」が口ぐせだった林裕章・前会長(05年死去)。96年に吉本女子プロレスを設立し、99年にはスポーツマネジメント部門を新設した。その強みは抜群の知名度と、人気タレントを自社で豊富に供給できることだ。東京広報部の戸田義人チーフプロデューサーは「目指すのはエンターテインメントの総合代理店」と強調する。
 芸能プロダクションのスポーツビジネス進出について、佐伯年詩雄(としお)・筑波大大学院教授(スポーツ社会学)は「経験豊富なアスリートを社会文化資本として生かす点に期待したい」と話す。そのうえで「引退した選手を、タレントとして使うだけなら従来の芸能界と変わらない。そのキャリアの積ませ方が大事だ」と注文をつけている。
◆吉本所属の主なスポーツ関係者
【プロ野球】
ボビー・バレンタイン監督(ロッテ)
高津臣吾投手(ヤクルト)
石井一久投手(ヤクルト)
石井弘寿投手(ヤクルト)
デニー友利投手(中日)
大塚晶則投手(大リーグ・レンジャーズ)
長谷川滋利氏(元大リーグ・マリナーズ)
【Jリーグ】
加藤久氏(元ヴェルディ川崎)
永島昭浩氏(元ヴィッセル神戸)
【プロゴルフ】
大塚有理子選手
大町昭義選手
【アメリカンフットボール】
河口正史選手(アサヒ飲料)
【プロボクシング】
井岡弘樹氏(元世界チャンピオン)
【オートバイ】
青木拓磨氏(元世界グランプリレーサー)

コメント:
吉本と組んだエヴェッサの話題が出てました。

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